広告代理店からWebエンジニアへのリスキリング体験記
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◇◆◇ 記事の要点 ◇◆◇
- 広告代理店からエンジニアへと転身を遂げるまでの意思決定が学べる
- キャリアの方向性を定めた教育カリキュラムの選択
- 適切なタイミングで目標や興味に基づいた行動を取ることの重要性
日本の広告代理店勤務から、アメリカでWebエンジニアへの転身という、一見無謀にも見える大きな転換を成功させた、パロアルトインサイトのタカミヤユリコさんへインタビューを実施しました。彼女はアメリカで人気のブートキャンプであるBloom Tech(旧ラムダスクール)に挑戦し、修了した経験から現在はウェブ開発者としてのキャリアを歩んでいます。
ユリコさんが直面した困難なチャレンジの背景や、厳しいブートキャンプでの日々、そして決断したキャリアの進路についてなど彼女のストーリーは、これから新たな道への一歩を踏み出そうとしているすべてのビジネスパーソンへの刺激的な学びを提供すると思います。ぜひご覧ください。
Q1:以前はどのような職業に就いていましたか?
A:新卒入社で株式会社オプトというWeb広告に特化した広告代理店に就職しました。約1年ほどという短い期間でしたが、ダイレクトクリエイティブディレクターとして、主にダイレクト広告の制作ディレクションを行っていました。
Q2:エンジニアの道に進もうと思ったきっかけは何ですか?
A:アメリカで安定した収入を得るために、私の能力と経験を考えた時に、エンジニアという職業が最適な選択であると感じたからです。アメリカへと移住したのは、結婚がきっかけです。私の夫がニューヨークの在住で、私よりも収入もあったため、移住する他に選択肢がありませんでした。しかし物価が高騰しているニューヨークで安全に生活を続けるには当然のようにダブルインカムである必要があり、より高い収入が必要でした。
大学時代に英語の勉強に注力していた為、問題なく仕事をこなすくらいには英語を扱うことができたものの、アメリカ企業で他のネイティブの人たちとバリバリ戦えるレベルかどうかは疑問がありました。また、アメリカでの学位は持っておらず、たった1年間の広告代理店での経験だけという手札しかありませんでした。それでもどうしてもオフィスワークがしたくて、英語がネイティブではない私でも頑張ればなれそうな仕事としてたどり着いた答えは、エンジニアか、CPA(公認会計士)、看護師の3択でした。ただCPAも看護師も長い期間学校に通い、資格を取らなければならない為断念し、エンジニアを目指すことにしました。
Q3:BloomTech(旧ラムダスクール)を選んだのはなぜですか?
A:Twitter経由でアメリカで働くさまざまなエンジニアの方に連絡をして、「どうやってエンジニアとしての職につくことができたのか」とひたすらリサーチをしました。
私と似た境遇の方に話を聞いていたところ、どうやらブートキャンプを利用することが最短距離だと分かりました。中でもBloomTechはカリキュラムが充実していて、高い評価を受けるほど人気だったので選びました。
Q4:ブートキャンプでの経験はどのようなものでしたか?
A:非常に忙しい6ヶ月間でした。平日は授業と課題に追われ、週末はインタビュー準備とプロジェクト作成に費やしていました。不安との闘いもありましたが、不安を乗り越えるためにはもっと学習するしかないと自分に言い聞かせて、前進し続けました。
非常に忙しい6ヶ月間でした。平日は午前中に授業があり、午後は授業に関する課題に取り組むというスケジュールです。授業の前には予習をしなければついていけないので朝早く起きて予習をしていました。週末はインタビューに備えて、パーソナルプロジェクトやポートフォリオの作成、コーディングプラクティスに時間を使っていました。ご飯を食べている最中や、シャワーを浴びながらでもその日の課題のことを無意識に考えいましたので夢に出てくることもありました。
この時一番辛かったのは、先の見えないことに対する不安でした。ブートキャンプを修了しても、職につけなければ意味がありません。「今こんなに頑張ってるのに、誰も雇ってくれなかったらどうしよう」と考えてしまい、メンタル面に影響を及ぼしたこともありました。「そんなことも考える暇がなくなるくらい勉強しよう」や「不安にならないくらいの実力をつければいい話だ」と自分に言い聞かせ、ひたすら勉強をして乗り越えることができました。
Q5:学習の選択について何か違うことをしたと思いますか?
A:エンジニアになったことやBloomTechで学んだことには全く後悔はありません。ただ、もっと早くこのキャリアに出会い、勉強を始めていれば良かったと思うことはあります。
Q6:学生や転職を考えている人へのアドバイスをお願いします。
A:思い立ったが吉日。誰しも今日がこれからの人生で一番若い日だと思うので、挑戦する意欲があって、それば実行可能なうちにどんどんチャレンジしたらいいと思います。
このインタビューは多くのキャリアチェンジに迷われている方に参考になると思います。素晴らしい経験の共有ありがとうございました!