学校からの停学処分は子供たちの成績と健康に害を及ぼすのか?

By koki suzuki
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学校からの停学処分は子供たちの成績と健康に害を及ぼすのか?

◇◆◇ 記事の要点 ◇◆◇

  1. 停学が学業成績へ及ぼす影響
  2. 人種間での違いについて
  3. 学業のみならず健康に与える影響

最近の研究によると、学校からの停学処分は、子供たちの成績に大きな影響を与えていることがわかりました。特に黒人とラテン系の人種の子供たちには大きな影響を与えていることもわかっています。

今回は、カリフォルニアの大都市圏の学校で行われたこの研究をもとに、子供たちの健康と学業成績に与える影響について深く掘り下げていきたいと思います。

停学が学業成績へ及ぼす影響

サンフランシスコ大学の研究者によると、学校からの停学処分は、子供たちの成績平均点(GPA)を大きく下げるとされています。

この研究は、2014年から2017年にかけてカリフォルニアの大都市圏の学校に通う16,849人の生徒の学業記録を分析したもので、黒人の生徒が2014年から2015年にかけて停学処分を受けた場合、3年後に平均で1.44点のGPAが下がっていることがわかりました。ラテン系の生徒も1.39点、アメリカン・インディアン/アラスカ原住民は1.33点の下降が見られました。

人種間での違いについて

研究によると、黒人の子供たちは白人の子供たちに比べて10倍の確率で停学処分を受け、ラテン系の子供たちは3倍の確率で停学処分を受けているというデータも示されました。

停学処分は、すべての子供たちに悪影響を及ぼすものの、特にマイノリティグループの子供たちには大きなダメージを与えることが指摘されています。

健康への影響

停学処分は根本的な人種差別を反映しているため、子供たちが慢性疾患や精神疾患のリスクにさらされる原因に該当すると考えられています。

学校での規律違反がどのように適用されているかという点でも、人種間で差別を経験しているため、子供たちに深刻な影響を及ぼすと考えられます。

それに対して小児科医が、患者が学校から送り返されたり、停学処分を受けたりしたかどうかをスクリーニングし、介入する必要があるとも指摘されています。学業成績や健康格差を改善するためには、個人、学校のみならず地域レベルでの共通理解を浸透させることが重要です。

まとめ

この研究から、学校での停学処分が子供たちの学業成績と健康に与える影響についてご理解いただけたと思います。

特に黒人とラテン系の子供たちにおいて、成績の低下と健康リスクの増加が顕著であり、これは教育と健康に関する深刻な格差を示しています。

日本においては、多人種国家ではないためアメリカと比較すると人種間の差別という点では少ないと思いますが、一方で、不登校などの問題ははらんでいます。親や、学校だけでなく、そして地域社会全体が、これらの問題に対処するための積極的な役割を果たすことが求められています。

参考:https://www.ucsf.edu/news/2023/10/426406/does-suspending-kids-school-harm-their-grades-and-health